日立健康管理センターの視察

日時:2015年4月14日(火) 13:30~16:30
場所:日立健康管理センタ(茨城県日立市会瀬町)
面談者:林剛司先生(センタ長)、中川徹先生(副センタ長)、鈴木明様(事務局事務長)、櫛田由幸様(システム部主任)、他
参加者:織田先生(PHR協会代表理事)、宇賀様・糟谷様(リコー)、村山様(京都工場保健会)、毛利様(淳風会)、大林様(メタキューブ)、佐藤様(フクダ電子)、崔様(リベルワークス)、森口様(MPO)、鈴木(記)

【施設概要】
 日立健康管理センタ(日健セ)は日立製作所病院統括本部配下5施設(下記)の1つであり、茨城地区を中心とした事業所約4万3千人の従業員を対象としており、一部従業員家族の特定健診も行っている。スタッフは産業医13名を含む127名。
組織:日立製作所病院統括本部
– 日立総合病院
– 多賀総合病院
– ひたちなか総合病院
– 日立健康管理センタ
– 土浦総合診療健診センタ

【システム概要】
・システム室に置かれたサーバー(二重化)による一括管理を行っている。セキュリティに関しては各端末とは日立社内専用ネットワークで結ばれており、端末のPCはシンクライアント化され、画面表示のみでデータは一切持たない。システム室の入退室は厳重に管理され、休日はセンタ長でも入室できないほどである。
・日立専用ネットワーク外の一部事業所にて健診・面談等で行く必要がある時のみ対象データをPCに入れて持参する。
・画像検査情報(波形含む)は別に画像システム(PACS)で管理しており、健診システム側に画像は取り込まずに診断結果のみ登録されている。PACSは放射線診断部門で運用支援のための独自機能追加とメンテナンスを行っている。
日健セ以外の施設で行われた健診結果の取り込みは個別対応(csv形式?)を行っている。
・システム運営管理はシステム室で行っている。日健セの運用に合わせた独自システムであるため社外等他施設への適用や外販は難しいと考えているとのこと。
・メタボ撃退を目的に日健セ(中川先生)により開発された「はらすまダイエット」は現在日立従業員の他、外販も行っている。
・「はらすま」Hitachi Associates Life Style Modification & Actionの略。必ずしも「腹がスマート」ではない。
・眼底のエコー検査の試行的導入や健康管理システムの情報とレセプト情報を連結し、職域の健康管理活動が医療費の削減に貢献することを証明するなど先駆的研究も実施していた。

【所感】
特定健診及び安衛法に基づく各種健診はもちろん、「はらすまダイエット」など積極的に従業員の健康増進に取り組んでいる。健康に関する積極的な姿勢が伝わり、システム的にも随所に工夫や配慮が感じられた。
一方でシステムは独自にならざるを得なくなり、システムの運用管理にかかる工数は見かけ以上に大きいのではないかと思われる。
他の外部健診機関からのデータ取り込みは個別対応とのことであるが、少なくともこの部分は現在PHR協会で取り組んでいる健診標準化が貢献できると思われる。
以上
日立健康管理センター見学20150414 P4141957

森口 修逸 の紹介

PHR協会の事務局担当理事として会員の皆様のお役に立てるよう努力いたします。
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